「小火を自分で消火したけど、通報しなくてはいけないの?」
「本当に小さな小火でも通報しなくてはいけないの?」
「自分で消火した小火は、どこに通報をすればいいの?」
と疑問に思っていませんか?
小火の通報義務について知っている人はまずいません。
いたとしても本当に少数です。
友人・知人に聞いたところで、教えてくれる人はいないでしょう。
そこで今回は、小火の通報義務について徹底解説いたします。
1.小火には通報義務がある!
小火が起きたら、通報義務が生じます。
消防法第24条より、消防署または市区町村が定める所定の場所への通報が義務付けられています。
また、加入している火災保険によっては、保険金を請求しなくても、保険会社への報告義務を課されている場合があります。
2.小火の通報義務を怠った場合の罰則
「消防署への通報義務を怠った場合の罰則」と「保険会社への報告義務を怠った場合の罰則」をそれぞれご説明いたします。
2-1.消防署への通報義務を怠った場合の罰則
消防署への通報義務を怠った場合の罰則はありません。
法律によって通報義務は課されていますが、努力義務とされています。
ただし、月日が経った後に、通報義務を怠った小火による損害を火災保険に補償してもらおうとしても、罹災証明書発行は認められないため、火災保険を使用できません。
2-2.保険会社への報告義務を怠った場合の罰則
保険会社への報告義務を怠った場合、今後火災保険を使用する際に保険金が支給されなくなります。規約違反とみなされるため、補償範囲外と認定されます。
過去には、10年前の小火の報告義務を怠ったせいで、家が全焼した際の補償を受けられなかった事例もあります。
3.通報するべき小火と通報しなくてもいい小火
どれだけ小さな小火でも消防署と保険会社への通報義務が生じます。
ただ、料理中にフライパンから炎が上がるのも、厳密に言えば小火です。いちいちそんな小さな小火まで通報していたらキリがありません。
下記の2つの理由から、小火によって家財または建物が破損した場合のみ、消防署と保険会社へ通報するのがいいでしょう。
1.火災保険を使用する可能性がある
2.今後、火災保険を使用した際に保険金が支給されない可能性がある
※家財または建物が破損していない場合、重大な事項とみなされないため、保険金は通常通り支給されます。
注意点
ただし、「家財または建物が破損していなくても通報した方が良い場合」と「家財または建物が破損しているけど通報しなくてもいい場合」があります。
家財または建物が破損していなくても通報した方が良い場合
1.過去に規約違反を犯して、保険会社から注意を受けている
2.出火箇所の側にあった家電の内部が破損している可能性がある
家財または建物が破損しているけど通報しなくてもいい場合
1.火災保険に加入していない
2.火災保険の規約に報告義務が定められていない
4.小火の通報手続き
小火の通報手続きの流れは下記の通りです。
4-1.手続き1:罹災状況申告書を提出
消防署に行って、罹災状況申告書を提出します。
※罹災状況申告書とは、罹災証明書発行を申請するための書類です。
※罹災証明書とは、小火が起きたことを証明する書類です。
罹災状況申告書の提出方法はこちらをご覧ください!
火事後に必要な「罹災証明書」って何?申請方法と必要な場面を解説!
4-2.手続き2:保険会社に電話(報告義務がある場合のみ)
保険会社に電話をして、小火が起きたことを伝えます。
主に下記の3点を聞かれます。
1.小火が起きた原因
2.出火状況
3.消火活動のやり方
4-3.手続き3:罹災状況確定
下記のいずれかの方法で罹災状況が確定されます。
罹災状況が確定することによって、消防署への通報義務を果たしたとみなされます。
4-3-1.方法1:建築士による調査
消防署から委託された建築士が派遣されてきて、罹災状況を調査されます。
火災が立て込んでいなければ、罹災状況申告書提出から3〜5日後に派遣されてきます。
4-3-2.方法2:写真による確認
小火を起こした人が持参する写真をもとに罹災状況が確定されます。
小火の場合、写真による確認で罹災状況を確定されるケースが多いです。
4-4.手続き4:罹災証明書発行
消防署に行って、罹災証明書を発行してもらいます。
罹災状況申告書提出から、罹災証明書発行まで平均7日かかります。
4-5.手続き5:保険会社へ罹災証明書送付(報告義務がある場合のみ)
罹災証明書を保険会社へ送付します。
罹災証明書の送付をもって、保険会社への報告義務を果たしたとみなされます。
5.小火の通報義務に関するまとめ
小火が起きた場合、消防署への通報義務が生じます。また、加入している火災保険によって、保険会社への報告義務が課されています。
消防署への通報義務を怠った場合の罰則は特にありません。しかし、保険会社への報告義務を怠った場合、今後火災保険を使用する際に、保険金が支給されない可能性があります。
通報・報告手続きの流れは下記の通りです。
手続き1:罹災状況申告書を提出
手続き2:保険会社に電話(報告義務がある場合のみ)
手続き3:罹災状況確定
手続き4:罹災証明書発行
手続き5:保険会社へ罹災証明書送付(報告義務がある場合のみ)
ただ、小火が起こるたびに通報と報告をしていたらキリがないため、小火によって建物または家財が破損した場合のみ通報と報告をしましょう。
小火が起きた後の保険金請求手続きはこちらをご覧ください!
家が火事に!「半焼・部分焼・ぼや」した後の手続きを徹底解説!
火事手続きPROは、小火後の原状回復経験豊富な業者を完全無料で手配いたします。さらに今なら、お見舞金10,000円支給中です!お気軽にお問い合わせください。
TEL:03-6421-5799(24時間365日受付)