「漏電による火災は保険で補償されるの?」
「どこまで補償してくれるの?」
「保険金支給額はいくらになるの?」
と疑問に思っていませんか?
火災保険の補償範囲は複雑です。補償される場合もあれば、補償されない場合もあります。また、保険金支給額がいくらになるのか把握するのも難しいです。
そこで今回は、漏電による火災が起きた際の保険について徹底解説いたします。
1.漏電による直接的損害を火災保険は補償する
漏電の原因が「地震」または「噴火」でない限り、火災による損害だけではなく、漏電による直接的損害の全てを火災保険は補償します。
漏電による直接的損害とは下記の2つです。
1.漏電による火災で破損した建物と家財
2.漏電によって故障した家財
漏電の原因が「地震」または「噴火」の場合、保険で補償されない2つの理由
理由1:日本は地震大国である
理由2:地震の被害は甚大なため、保険金を支払ったら保険会社が倒産する
2.漏電による火災が起きた際の保険金支給額
漏電による火災が起きた際は、焼損に応じた保険金が支給されます。
焼損別の保険金支給額は下記の通りです。
全損・・・契約している保険金を上限に火災損害額を保険金として支給
大半損・・・契約している保険金の60%を上限に火災損害額を保険金として支給
小半損・・・契約している保険金の30%を上限に火災損害額を保険金として支給
一部損・・・契約している保険金の5%を上限に火災損害額を保険金として支給
注意点:免責金額が設けられていたら保険金支給額が減る
免責金額が設けられている可能性があります。
免責金額とは、火災による損害を自己負担しなければいけない金額です。「保険料が安くなる」という理由から、多くの方が免責金額を設定しています。
例えば、火災損害額が50万円でも免責金額を5万円に設定していたら、45万円しか保険金は支給されません。
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3.漏電による火災の保険金請求手続き
漏電による火災の保険金請求手続きは下記の流れでおこないます。
1.罹災状況申告書を提出
2.電気調査(正式呼び名を調べる)
3.保険会社に連絡
4.原状回復の見積もりを取る
5.鑑定人に見積書を送付
6.保険金請求申請書を送付
7.保険金振込
3-1.手続き1:罹災状況申告書を提出
消防署に罹災状況申告書を提出します。
罹災状況申告書とは、罹災証明書の発行を申請する書類です。罹災証明書は火災が発生した証明になります。
罹災状況申告書は受け取ってから5日以内の提出が義務付けられています。
罹災状況申告書の提出方法はこちらをご覧ください!
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3-2.手続き2:電気点検をする
お住まいの地域の保安協会または電気工事会社に連絡をして、電気点検をしてもらい、漏電箇所と漏電原因を突き止めます。
3-3.手続き3:保険会社に連絡
保険会社に連絡をして、保険金請求の旨を伝えます。
連絡してから7~10日後に、鑑定人が派遣されてきます。
3-4.手続き4:原状回復の見積もりを取る
下記の5つの見積もりを取ります。
1.漏電箇所の修繕費用
2.火災による損傷箇所のリフォーム費用
3.解体費用
4.建て替え費用
5.家財の修繕費用
3-5.手続き5:鑑定人に見積書を送付
原状回復にかかる費用の見積書が出揃ったら、鑑定人に送付します。
3-6.手続き6:保険金請求申請書を送付
保険金請求申請書を保険会社に送付します。
その際、罹災証明書も同封します。
3-7.手続き7:保険金振込
保険金請求申請書送付してから7~10日後に、所定の口座へ保険金が振り込まれます。
全焼後の手続きの流れはこちらをご覧ください!
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4.漏電による火災の保険金支給事例
漏電による火災の保険金支給事例を3つご紹介します。
4-1.事例1:愛媛県 武市様
火災の概要と保険金支給額は下記の通りです。
4-1-1.火災の概要
ベランダの照明器具に雨水が侵入していたのが原因で漏電が起きていました。
ショートした際に、埃に引火して、火災が発生しました。
家を空けている時に火災が発生したため、消火活動が遅れしまい、家は全焼してしまいました。
4-1-2.保険金支給額
保険会社には全損と認定されました。
契約していた保険金1,200万円に対し、火災損害額が1,000万円だったため、保険金支給額は1,000万円でした。
雨漏りによる漏電火災についてはこちらをご覧ください!
雨漏りによる漏電で火災が起きる!?確認方法と対処法を伝授!
4-2.事例2:青森県 青木様
火災の概要と保険金支給額は下記の通りです。
4-2-1.火災の概要
経年劣化により、エアコンで漏電が起きていました。
ショートした際に出火して、火災が発生しました。
すぐに消火活動をしたため、損害はエアコンの破損とエアコン周辺の壁紙だけで済みました。
4-2-2.保険金支給額
保険会社には一部損と認定されました。
契約していた保険金1,200万円に対し、火災損害額が34万円でした。通常であれば34万円が保険金として支給されますが、免責金額が10万円に設定されていたため、保険金支給額は24万円でした。
4-3.事例3:茨城県 須藤様
火災の概要と保険金支給額は下記の通りです。
4-3-1.火災の概要
経年劣化により、浴室暖房機で漏電が起きていました。
許容以上の電流が流れた際に配線から出火して、火災が発生しました。
消火活動が遅れてしまったため、家は半焼しました。
4-3-2.保険金支給額
保険会社には小半損と認定されました。
契約していた保険金1,000万円に対し、火災損害額が450万円だったため、契約していた保険金の30%である300万円が保険金として支給されました。
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5.漏電による火災の保険に関するまとめ
これまでご説明した内容をまとめると下記の通りです。
1.漏電による直接的損害を火災保険は補償する
2.漏電による火災が起きたら、焼損に応じた保険金が支給される
3.漏電による火災が起きた際の保険金請求手続きの流れは下記の通り
手続き1:罹災状況申告書を提出
手続き2:電気調査(正式呼び名を調べる)
手続き3:保険会社に連絡
手続き4:原状回復の見積もりを取る
手続き5:鑑定人に見積書を送付
手続き6:保険金請求申請書を送付
手続き7:保険金振込
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