落雷で火事発生!その後の対応と保険金支給額は?

落雷で火事発生!その後の対応と保険金支給額は?

 

「落雷で火事が発生したらどうすればいいの?」

「落雷で火事が起きた後に取らなくてはいけない手続きは?」

「落雷で火事が起きた際の保険金支給額は?」とお悩みではないでしょうか?

 

落雷で火事が起きた後の対応は広まっていないため、多くの当事者がどうすればいいのか戸惑います。

その上、適切な対応を取らなければ、「保険金が支給されない」といった不利益を被ります。

 

そこで今回は、落雷で火事が起きた後の対応について徹底解説いたします。

 

1.落雷で火事が起きる原因

高圧電線または電柱に落雷することによって、住居内のコンセントとコンセントに繋がっている家電に過剰な電流が流れます。

「コンセントプラグ内の埃に引火」「家電のショート」が原因で出火して、火事に発展します。

 

落雷で火事が起きるメカニズムはこちらをご覧ください!
落雷で火災が発生するメカニズムは?

 

2.落雷による火事の3つの発生事例

現在の日本では、「高層ビルの建設」「避雷針の設置」が進んでいるため、戸建住宅に落雷するリスクはほとんどありません。

しかし、落雷による火災は年10回程度発生しています。

 

2-1.事例1:埼玉県で2003年に発生した落雷による火災

戸建て住宅に落雷が直撃して火災が発生しました。

閑静な住宅街だったため、周りに高い建物はありませんでした。

たまたま家に落雷が直撃しました。

屋根から火が出て、直撃した家が全焼しました。

 

2-2.事例2:鹿児島県で1997年に発生した落雷による火災

高圧電線に落雷したため、住宅内に過剰な電流が流れ込みました。

その結果、電気ストーブがショートを起こして、出火しました。

出火当時は住民が不在だったため、火が大きくなってから、近隣住民が消防隊を呼んで消火活動をしました。

消火活動が遅れてしまったため、家は全焼しました。

 

2-3.事例3:栃木県で2000年に発生した落雷による火災

地面に落雷したため、地面から住宅内に過剰な電流が流れ込みました。

コンロがステンレス板だったため、コンセントとステンレス板が電源回路を形成していました。

流れ込んできた電流が電源回路に接触したことによって、爆発が発生して火事が起きました。

在宅していた住民の適切によって適切な初期消火がおこなわれたため、ボヤで済みました。

 

3.落雷による火事後に必ず取らなくてはいけない対応

落雷による火事の発生後に必ず取らなくてはいけない対応をご説明いたします。

 

3-1.出火直後の対応

3-1-1.出火直後の対応1:消防へ連絡

出火しているのに気付いたらすぐに消防へ連絡します。

一度火が出たら、燃え広がるのは早いです。

自分たちで消火活動をしても消火できなくて消防へ連絡した場合、消防隊が来るまでの間に家の大部分が焼け落ちます。

最悪の場合は隣家に延焼します。

被害を最小限に食い止めるために、出火しているのに気付いたら、初期消火する前に消防へ連絡します。

 

3-1-2.出火直後の対応2:初期消火

「消火器を使う」「座布団で炎を叩く」といった方法で初期消火をします。

初期消火をすることによって、「火が消える」「燃え広がるのを遅れさせる」といったメリットがあります。

消防隊員の話では、初期消火をすると、本当なら「全焼」していた家が「半焼」で済むそうです。

 

3-2.消火後の対応

3-2-1.消火後の対応1:公共サービスへ連絡

「電力会社」「ガス会社」「水道局」へ連絡して、調査をしてもらいます。

「漏電」「ガス漏れ」「水道管の破損」等が起きていた場合は、一時的にサービスを停止されます。

なお、ガス会社にだけ連絡をしてくれている消防署もあります。

 

主要地域の公共サービスの連絡先はこちらをご覧ください!
火災発生情報の問い合せ先と火事を起こした時の問い合わせ先とは?

 

3-2-2.消火後の対応2:保険金請求手続き

保険金請求手続きの手順は下記の通りです。

手順1:罹災証明書を受け取る

手順2:保険会社に連絡

手順3:原状回復費用の見積もりを取る

手順4:鑑定人に見積書を送付

手順5:所定の口座へ保険金振り込み

 

保険金請求手続きの詳しい手順はこちらをご覧ください!
必見!!火災保険の請求方法とは?

3-2-3.消火後の対応3:原状回復

「リフォーム」または「建て替え」をして、家の原状回復をしなくてはいけません。

また、家財の原状回復をするために、「修理」または「買い替え」をしなくてはいけません。

 

リフォーム業者の選び方はこちらをご覧ください!
悪徳業者撲滅!!火事後のリフォーム会社を選ぶ7つのポイントとは?

建て替え業者の選び方はこちらをご覧ください!
火事で家が全焼!建て替え業者を選ぶ6つのポイントとは?

解体業者の選び方はこちらをご覧ください!
火事で家が全焼!信頼できる解体業者を選ぶ7つのポイントとは?

 

4.落雷で火事が発生した際の保険金支給額

落雷による火事の損害は火災保険で補償されます。

「火災直前の資産評価額(=火災直前の建物評価額+火災直前の家財評価額)×焼損別の掛け率」を上限に、焼損に応じて定められた保険金が支給されます。

 

全損の基準はこちらをご覧ください!
家が火事に!全焼の定義を誰にでも分かるように解説!

「大半損」「小半損」「部分損」の基準はこちらをご覧ください!
「半焼」「部分焼」「ぼや」の定義を誰にでも分かるように解説!

 

4-1.焼損別保険金支給額

焼損別の保険金支給額は下表の通りです。

焼損 上限 保険金支給額
全損 火災直前の資産評価額全額 契約している保険金全額
大半損 火災直前の資産評価額の60% 契約している保険金の60%
小半損 火災直前の資産評価額の30% 契約している保険金の30%
部分損 火災直前の資産評価額の5% 契約している保険金の5%

 

焼損別保険金支給額の詳しい説明はこちらをご覧ください!
火事が起きた!火災保険の補償範囲と補償額を焼損別に徹底解説!

 

4-2.保険金支給額例

「上限額が保険金として支払われる例」と「契約している保険金が支払われる例」をそれぞれご紹介いたします。

 

4-2-1.上限額が保険金として支払われる例

火事の条件は下表の通りです。

焼損 火災直前の資産評価額 契約している保険金
全損 1,200万円 1,500万円

火災直前の資産評価額が契約している保険金よりも少ないため、火災直前の資産評価額1,200万円が保険金として支給されます。

 

4-2-2. 契約している保険金が支払われる例

火事の条件は下表の通りです。

焼損 火災直前の資産評価額 契約している保険金
全損 1,800万円 1,500万円

火災直前の資産評価額が契約している保険金よりも多いため、契約している保険金1,500万円が保険金として支給されます。

 

5.落雷による火事が発生した際の豆知識

5-1.豆知識1:延焼させても賠償責任なし

民法709条失火責任法より、落雷による火事が隣家に延焼しても賠償責任は生じません。

隣家に修繕費を請求されたとしても、支払いに応じる必要はありません。

 

失火責任法の詳しい説明はこちらをご覧ください!
知らなかった!もらい火による火事は損害賠償請求できない!?

 

5-2.豆知識2:補助金が受け取れる

落雷による火事が起きたら、地方自治体から「災害見舞金」が支給されます。

お住まいの地域の市役所または区役所で手続きを取れば、災害見舞金2〜10万円を受け取れます。

 

災害見舞金の請求手続き方法はこちらをご覧ください!
火事が起きたら補助金をもらえる!?申請方法と支給額を徹底解説!

 

5-3.豆知識3:落雷による損害も火災保険で補償される

落雷による火事の損害に加えて、落雷による損害も火災保険で補償されます。

具体的には、「落雷でショートが発生して家電が故障」「落雷で電気基盤が破損して家電が故障」といった損害が補償されます。

故障した家財の修理費用または交換費用が保険金として支給されます。

 

落雷で損害を受けた際の保険金支給額はこちらをご覧ください!
落雷による損害に火災保険は使える?補償範囲と保険金支給額は?

 

6.落雷による火事に関するまとめ

「避雷針の設置」「高層ビルの建設」によって、現代の日本では落雷による火事が発生する確率はほとんどありません。

しかし、年10回程度落雷による火事は発生しています。

落雷による火事が発生した場合は、下記の5つの対応を必ず取らなくてはいけません。

対応1:消防へ連絡

対応2:初期消火

対応3:公共サービスへ連絡

対応4:保険金請求手続き

対応5:原状回復

なお、落雷による火事の損害は火災保険で補償されます。

火災直前の資産評価額×焼損別掛け率」を上限に焼損に応じた保険金が支給されます。


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