「火事が隣家に延焼したらお見舞金は持っていくべきなの?」
「お見舞金の相場は?」
「どのタイミングでお見舞金を持っていけばいいの?
と疑問に思っていませんか?
火事が延焼した経験がある人はほとんどいないため、お見舞金について知人に聞いても、誰も教えられません。
そこで今回は、火事が隣家に延焼した際のお見舞金について徹底解説いたします。
延焼していないときの隣家へのお詫びはこちらをご覧ください!
これで安心!!火事を起こした際のお詫びのマナーとは?
1.火事が隣家に延焼したらお見舞金を渡すべきなのか?
「火事が隣家に延焼したらお見舞金を持っていかなくてはいけない」という決まりはありません。
しかし、延焼したら隣家は被害を受けますので、お詫びの代わりに「お見舞金を持っていくのが一般常識となっています。
1-1.お見舞金を渡す2つのメリット
1-1-1.メリット1:人間関係を良好に保てる
延焼すると、隣家は火元への不満を抱きます。
お見舞金を渡すことによって、隣家の不満を和らげられるため、その後の人間関係も良好に保てます。
1-1-2.メリット2:原状回復工事をしやすい
火事が発生したら、「リフォーム」「建て替え」といった原状回復工事をしなくてはいけません。
原状回復工事中は騒音が出るため、近隣住民に迷惑をかけます。
隣家が不満を抱いていると、クレームを入れるため、いつまで経っても工事が進みません。
お見舞金を渡して、隣家の不満を和らげることによって、原状回復工事がスムーズに進みます。
1-2.お見舞金を渡さないデメリット:悪評が立つ
お見舞金を渡さないと、延焼された隣家の「不満」が「憎悪」に変わります。
その結果、隣家に陰口を叩かれて、悪評が立ちます。
過去には、イジメに発展して、引越しなくてはいけなくなった事例があります。
2.火事が隣家へ延焼した際のお見舞金の渡し方
2-1.お見舞金を入れる袋
お詫びも兼ねてお見舞金を渡すため、お見舞い金を入れる袋は白い封筒を使います。
お見舞金を渡す際は、下記の2点を封筒に書き入れます。
1.表書きに「お見舞い」と書く
2.下半分に自分の名前を書く
なお、赤色は火を連想させるため、「水引」「のし」「赤線が入った封筒」は控えなくてはいけません。
封筒のマナーはこちらをご覧ください!
火事見舞いの封筒は何を使う?マナーと書き方は?
2-2.お見舞金を渡すタイミング
お見舞金は、なるべく早く渡すのが得策です。
時間を置いてからだと、延焼された隣家の不満は憎悪に変わっているため、お見舞金だけでは隣家の気は済みません。
性格の悪い隣家であれば、「私が起こっているのを知って、お見舞金を渡してきた」と受け取られるため、さらに憎悪が増します。
2-3.お見舞金を渡す際の3つの注意点
2-3-1.注意点1:菓子折りも一緒に持っていく!
日本では「お金=汚い」という風潮があるため、お見舞金を渡す際は菓子折りも一緒に持っていくのがマナーです。
あくまでも菓子折りのついでにお見舞金を渡さなくてはいけません。
2-3-2.注意点2:お詫びの手紙は必要ない!
「お詫びに行きたいが行けない人」にお詫びの手紙を出します。
隣家へは直接出向くため、お詫びの手紙は必要ありません。
2-3-3.注意点3:保険会社がお見舞金を支払うケースもある!
失火見舞費用保険金(特約)に加入していれば、保険会社から隣家にお見舞金が支給されます。
延焼で被害を受けた世帯に一律30万円が支給されます。
なお、保険会社から隣家にお見舞金が支給された際は、菓子折りだけを持って行きます。
3.火事が延焼した際に隣家へ渡すお見舞金と菓子折りの相場
火事が延焼した際は、お見舞金と一緒に菓子折りを持っていくのが通例です。
「お見舞金」と「菓子折り」それぞれの相場をご紹介します。
友人知人へ渡す火事見舞いの相場はこちらをご覧ください!
火事見舞いの相場はいくら?
3-1.火事が延焼した際に隣家へ渡すお見舞金の相場
隣家が受けた被害の度合いによってお見舞金の相場は異なります。
隣家が受けた被害の度合い別お見舞金相場は下表の通りです。
隣家が受けた被害の度合い | お見舞金相場 |
建物の〜5%が焼失 | 必要なし |
建物の5〜20%が焼失 | 10,000円 |
建物の20〜40%が焼失 | 30,000〜50,000円 |
建物の40〜70%が焼失 | 70,000〜100,000円 |
建物の70〜100%が焼失 | 100,000〜200,000円 |
3-2.火事が延焼した際に隣家へ渡す菓子折りの相場
お見舞金と同様に隣家が受けた被害の度合いによって菓子折りの相場は異なります。
隣家が受けた被害の度合い別菓子折り相場は下表の通りです。
隣家が受けた被害の度合い | 菓子折り相場 |
建物の〜5%が焼失 | 5,000〜10,000円 |
建物の5〜20%が焼失 | 5,000〜10,000円 |
建物の20〜40%が焼失 | 10,000〜20,000円 |
建物の40〜70%が焼失 | 10,000〜20,000円 |
建物の70〜100%が焼失 | 20,000〜30,000円 |
4.火事後にお見舞金を渡すときは謝罪の気持ちが大事!
お見舞金だけでは、隣家の原状回復費用は賄えません。
また、隣家は「思い出の品」「宝物」といったお金では変えられない物を失っています。
「お見舞金を渡したから文句を言われる筋合いはない」という態度だと、隣家の人は許してくれませんので、必ず誠心誠意の謝罪をしましょう。
5.【注意!】火事が延焼しても隣家への賠償責任はない!
民法709条の失火責任法より、重過失がない火事が延焼した場合、火元に賠償責任は生じません。
お見舞金を渡しに行った際に、原状回復費用を請求されても一切応じる必要はありません。
火元が謝罪しているのに漬け込んで、原状回復費用を請求してくる人もいるので、注意してください。
6.火事が延焼したときに隣家へ渡すお見舞金に関するまとめ
火事が隣家に延焼したら、「お見舞金」と「菓子折り」を持っていくのが常識です。
「お見舞金」と「菓子折り」の相場は、隣家が受けた被害の度合いによって異なります。
隣家が受けた被害の度合い別相場は下表の通りです。
隣家が受けた被害の度合い | お見舞金相場 | 菓子折り相場 |
建物の〜5%が焼失 | 必要なし | 5,000〜10,000円 |
建物の5〜20%が焼失 | 10,000円 | 5,000〜10,000円 |
建物の20〜40%が焼失 | 30,000〜50,000円 | 10,000〜20,000円 |
建物の40〜70%が焼失 | 70,000〜100,000円 | 10,000〜20,000円 |
建物の70〜100%が焼失 | 100,000〜200,000円 | 20,000〜30,000円 |
お見舞金だけでは、隣家の原状回復費用は賄えません。
また、隣家の人は「思い出の品」といったお金に代えられない物を火事によって失っています。
お見舞金を渡しても隣家の人の気は晴れないので、必ず誠心誠意謝りましょう。
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