「火災が起きたら火災保険が適用されるから大丈夫」と思っていませんか?
大半の火災には火災保険が適用されますが、地震や噴火による火事は火災保険が適用されません。
火災保険ではなく、地震保険の補償範囲内です。
地震保険に加入していなければ、保険金は1円も支給されません。
火災保険と地震保険の違いを把握し、もしもの時に備えましょう。
地震で火事が起こる原因はこちらをご覧ください!
【1位が意外!!】地震で火事が発生する4つの原因とは?
1.地震による火事は火災保険で補償されるの?
地震による火災は火災保険の適用外です。
火災保険では補償されません。
「地震」「噴火」「津波」による被害は「地震保険」に加入しなければ補償されないのです。
理由は、「キリがないから」です。
保険会社は全国の火災件数から掛け金を設定しています。
火災が起きた時に保険金を支給しても会社が潰れない仕組みを保っています。
地震等で一気に保険金が必要になると、お金が足りなくなるため、補償範囲を限定しています。
2.地震による火事は地震保険で補償される!
2-1.地震保険の保険金支給額
地震保険の上限は、建物5,000万円・家財1,000万円と決まっています。
全損で100%、大半損で60%、小半損で30%、一部損で5%が支給されます。
2-2.保険金支給事例
2-2-1.事例1:食器が割れた
補償される場合と補償されない場合があります。
家財総額の10%を超える額のお皿が割れると保険金が支給されますが、10%以下の場合は支給されません。
安いお皿が数枚割れた程度では保険金は1円も支給されません。
2-2-2.事例2:骨董品が割れた
骨董品は「贅沢品」と数えられるため、家財として認められません。
保険金は1円も支給されません
2-2-3.事例3:自宅が津波で流された
全損扱いになるため、地震保険の上限の100%が保険金として支給されます。
2-2-4.事例4:津波で車が流された
車は「火災保険」「地震保険」「車両保険」の全ての保険で補償されません。
地震や噴火で車が使えなくなった場合の救済措置は存在しません。
車両保険に追加して保険を付帯することはできますが、割高なので加入者は多くありません。
車に対する補償は薄いのが現状です。
2-2-5.事例5:家が傾いた
傾斜と沈下の状況を鑑定人が確認して、損害度合いが決まります。
損害度合いに応じた保険金が支給されます。
2-2-6.事例6:地震の1週間後に家が壊れた
地震との因果関係を証明できれば、地震保険で補償されます。
損害度合いに応じた保険金が支給されます。
2-3.地震保険の保険金請求手続き
手続き1:保険会社に電話をする。
手続き2:鑑定人による調査
手続き3:その場で支給可否を伝えられる
手続き4:保険会社から保険金支給額を伝えられる
手続き5:所定の口座へ保険金振り込み
主要な損害保険会社の保険金請求窓口はこちらをご覧ください!
火災発生情報の問い合せ先と火事を起こした時の問い合わせ先とは?
保険金を請求する際の必要書類はこちらをご覧ください!
火災保険金請求時の必要書類とは!?
2-4.地震保険の2つの注意事項
2-4-1.注意事項1:地震保険に加入し忘れている
地震保険と火災保険は連動しているため、火災保険と同時に地震保険に加入する場合が多いです。
「地震保険に加入しない」という欄に間違えて印を押していた場合、「地震保険に加入しているつもりだったけど加入していなかった…」という事態になります。
2-4-2.注意事項2:建物の日々が補償されない可能性がある
「地震でヒビが入りました」と主張しても、証明するのが難しいため、保険金が支給されない可能性があります。
地震発生前の建物の写真を送ることによって、「地震が原因でヒビが入った」と証明できます。
建物のヒビを補償してもらう際は、保険会社になるべく多くの地震発生前の写真を送りましょう。
2-5.地震による火事が起きた際の地震保険に関する裁判
東日本大震災の時に起こった火事が原因で裁判が起きました。以下は新聞からの引用です。
“震災で火災は地震と関連…保険金請求の住民敗訴
東日本大震災の3~4日後に起きた火災で自宅を焼失した宮城県気仙沼市の住民7人が、地震免責条項を理由に火災保険金の支払いを拒否した損害保険会社などに計約1億5700万円の保険金支払いを求めた訴訟で、仙台地裁気仙沼支部(一原友彦裁判官)は14日、請求を棄却する判決を言い渡した。
一般に地震による火災で損害が起きた場合、火災保険金の支払いを免除する地震免責条項が適用される。原告側は「火災は3~4日後に発生しており、地震と関連がない」と主張。しかし、判決で一原裁判官は、「津波で被災した車両の電気系統の不良によって出火した蓋然性が有力」などとして、出火と地震の因果関係を認め、「津波で生じた瓦礫によって消火活動が阻害された」と地震と延焼との関連も指摘した。”
(2014年10月14日 読売新聞)
この新聞記事をご覧になってわかる通り、地震による火災が起きたとしても、火災保険は適用されません。
2-6.地震保険に関する詐欺事件
熊本地震の際には地震保険に関する詐欺も発生しました。
地震保険の詐欺は、被害者が被害に気付かないのも特徴です。
「地震保険は適用されない」と思い込んでいた被災者に対して「保険金請求を代行します」と詐欺師が話を持ち掛けました。
被災者には保険金が支払われたのですが、詐欺師に「不手際があって保険会社に保険金を返金しないといけないから、一度保険金を渡してくれ」と言われて、詐欺師に支給された保険金を渡しました。
地震で忙しかったため、被災者は「保険金を渡した」件を忘れていました。
しかし、ある日思い出して詐欺師に電話をしたところ、電話番号が使われていなかったため、詐欺に気づきました。
3.地震で火事が起きた際の保険に関するまとめ
地震による火事には地震保険が適用されます。
上限は建物5,000万円・家財1,000万円に設定されています。
上限×焼損別の掛け率」が保険金として支給されます。
焼損別の掛け率は下表の通りです。
全損 | 100% |
大半損 | 60% |
小半損 | 30% |
部分損 | 5% |
ただ、地震発生から日数が経って家が損壊した場合や建物にヒビが入った場合は、証明するのが難しいため、保険会社になるべく多く建物の写真を送りましょう。
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