「所有しているマンションが火事になったら資産価値はどうなるの?」
「火事後に資産価値を向上させる方法はあるの?」
「火事後の資産価値低下を食い止める方法は?」
と疑問に思っていませんか?
マンションは1戸2,000万円以上するため、火事が起きた際に「資産価値がどうなるの?」と思うのは当然です。
もし、資産価値が低下するであれば、低下を極力食い止めたいでしょう。
そこで今回は、マンションで火事が起きた際の資産価値について徹底解説いたします。
1.マンションの資産価値とは?
マンションの資産価値とは、マンションの売却価格です。
たとえば、1億円で購入したマンションは現在1億円の価値があります。
しかし、数年後、「マンションの土地が人気になった」「マンションがブランド化した」といった現象が起きると、売却価格が上がるため、資産価値も上がります。
一方、過疎化が進んでマンションの人気が無くなると、数年後には売却価格が下がるため、資産価値も下がります。
極端に人気がなくなると、1円でも売却できないケースもあります。
2.マンションの資産価値を決める8つの要因
資産価値にはさまざまな要因が影響しますが、下記の8つが一般的です。
2-1.要因1:築年数
一般的に、築年数が浅い方が資産価値は高くなります。
しかし、築10年を超えると、改修工事をしなくてはいけないため、急激に資産価値が下がります。
2-2.要因2:最寄駅からの距離
駅から徒歩15分以上かかると資産価値は低くなります。
今後は少子高齢化が進んで人口が減りますし、田舎に住むお年寄りは便利な都市に移り住む動きもあります。
コンパクトシティが人気になると、最寄駅からの近さは重要なポイントです。
2-3.要因3:スーパーやコンビニとの距離
マンションに住む人は生活をするため、買い物のしやすさは大きなポイントになります。
2-4.要因4:住民のコミュニティ
ご近所トラブルが多い噂があると、資産価値は下がります。
一方で、行事や避難訓練を自主的に行なっている地域は、安心度が高く人気のため、資産価値は高くなります。
2-5.要因5:「騒音」「振動」「自然災害の発生リスク」
線路沿いは騒音や振動があるため、資産価値が低い傾向にあります。
また、自然災害の多い日本では「災害に強い土地かどうか」もマンションの資産価値に関係します。
綺麗なマンションでも埋め立て地は地盤がゆるいですし、液状化現象が起こる可能性もあるため、資産価値は低くなります。
自然豊かな海沿いエリアも、津波の危険性があるため、資産価値は低くなります。
2-6.要因6:待機児童が少ない
子育てする人にとって重要です。
待機児童が少なければ、子育てをしやすいため、資産価値は上がります。
一方で「待機児童が多い」「保育園の数が少ない」地域の資産価値は下がります。
2-7.要因7:人口予測
人口が増加すると予測されている地域は、「今後も需要がある」と判断されるため、資産価値は上がります。
一方で、今後過疎化が進むと予測されている地域は、誰も買いたがらないため、資産価値は下がります。
少子高齢化の時代ですが、東京23区内は人口の増加が予測されているため、マンションの資産価値は年々上昇しています。
2-8.要因8:「事故」「事件」「火災」の有無
「事故物件」という言葉を聞きますよね。
一般的には殺人や自殺があった物件を指します。
入居の直前まで住んでいた人が問題を起こしている場合、家賃が半額以下になるケースもあります。
一時的にではありますが、資産価値を下げる要因です。
また、火災の影響が残っている場合、借りられにくくなるため、資産価値は下がります。
3.火事によってマンションの資産価値が下がる2つの理由
火災で被災しても、リフォームが済んでいれば見た目に問題はありません。
しかし、資産価値は下がってしまいます。
理由は下記の2つです。
3-1.理由1:カビがはえる
火災によって資産価値が落ちる理由の一つに「放水によりカビが発生しやすいこと」が挙げられます。
消火のために放水をすると、部屋中がびしょびしょになります。すぐに復旧作業をしてもカビが生えやすいのです。
3-2.理由2:不吉なイメージがある
火事が起きると、「縁起が悪い」「なんか不吉」といった理由から借り手を見つけづらくなります。
借り手を見つけづらい物件を売却する際は、価格を下げないと買い手を見つからないため、資産価値は下がります。
また、火事によって死者が出ている場合、借り手が敬遠をするため、相場の半値ほどになるケースがあります。
4.火事が起きたマンションの資産価値を回復させる4つの方法
4-1.回復方法1:改修工事をする
改修工事をすることによって、見た目が元通りになるため、資産価値が向上します。
ただし、見た目は元通りになりますが、「カビが生える」「不吉なイメージがある」といった理由から、火事発生前の資産価値まで戻すのは難しいです。
4-2.回復方法2:住民経営型でコミュニティをブランド化する
住民経営型でコミュニティをブランド化すると、資産価値は回復します。
住民経営型で「コミュニティ力を打ち出したタイプ」のマンションは人気が高いです。
たとえば、「修繕の見直しを住民同士で話し合う」「季節のイベントを毎月開催する」「独自のHPやSNSを持つ」「マンション前にバスの停留所を作る」といった活動があります。
コミュニティのブランド化が成功した例として、1977年に板橋区に建てられた「サンシティ」があります。
築40年を超えているにも関わらず、資産価値は建設当時のままです。14棟のマンションがあり、約6000人が住んでいます。
建設当初に住民一人一人が植樹をし、現在は憩いの場として森ができています。陶芸を始めとした25のクラブがあり、カルチャーセンターも作られています。
住民経営型のマンションの成功例として注目されている、人気のマンションです。
4-3.回復方法3:中古だからこその情報開示をする
「駅が近い」「スーパーが近い」等の情報は、新築のマンションでも住所さえ分かれば誰でも調べられます。
大事なのは「住んで初めて分かる情報」です。
たとえば、下記の情報です。
- おすすめのスーパー
- 公立学校の評判
- 防災訓練や地震対策
- イベントの開催
- 住んで分かる不便な点
中古だからこそ分かる情報を提供して、新たな買い手を見つけやすくすることによって、資産価値を向上できます。
4-4.回復方法4:誰かに借りてもらう
部屋を借りてくれる人を見つけることによって、「火事が起きているが、借り手が見つかる物件」という証明ができます。
次の買い手が安心して購入できるため、資産価値は上がります。
また、死者が出ている場合、次の次の人が入った時には資産価値が戻ります。
5.マンションで火事が起きた後の資産価値に関するまとめ
火事が起きると、マンションの資産価値は低下します。
しかし、「リフォーム」「コミュニティのブランド化」「情報開示」「借り手を見つける」といった方法を取ることによって、マンションの資産価値は元通りまたは向上します。
マンションで火事が起きた際は、いずれかの資産価値回復方法を取って、資産価値を回復させましょう。
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